本書は、2005年世田谷美術館と富山県立近代美術館デ行われた展覧会「瀧口修三 夢の漂流物」の際に発行されたカタログ。図版が掲載されているのは全体の3分の1ほどで、全体の3分の2はテキストで占められている。
「本展では、瀧口が他界するまで西落合の書斎で私蔵してきたさまざまな美術品や名もなきオブジェたち、および関連の作品や資料など、総数700点あまりを集めて展覧することにしました。瀧口のもとに漂着したこれら『夢の漂流物』や、そこから瀧口が夢想したという『オブジェの店』について、この展覧会を機に、改めてじっくりと想いを巡らせてみたいと考えたからです。そこには、今日にあって私たちが忘れてしまった何かー芸術なるものの本来の意味や、ささやかでありながらもラディカルなその在り方ーが、潜んでいるように思えます。」【本書「ごあいさつ」より抜粋】
【目次】
「 白紙の周辺」瀧口修造
「物々控」瀧口修造
「『瀧口修造 夢の漂流物』展に寄せて」酒井忠康
「瀧口修造と時代ー『昭和の日本』という現実のなかで」小沢節子
「窓辺の邂逅ー瀧口修造とアンドレ・ブルトン」谷昌親
「『絶対』探求者の非望 ー『瀧口修造の詩的実験1927-1937』における言語意識」林浩平
「『近代芸術』ー批評の契機としての」林道郎
「瀧口修造と前衛美術ー新しい芸術を育む場をめぐる態度とその変容」藤井亜紀
「サイナジー=瀧口修造と実験工房ー永続する創造の絆」手塚美和子
「物質の夢ー瀧口修造と前衛写真」高島直之
「瀧口修造と映画ーPCL映画製作所から美術映画『北斎』へ」矢野進
「瀧口修造と作曲家ー音楽にみる夢のかたち」小沼純一
「『この狂おしい美貌の青空』ー瀧口修造と土方巽」國吉和子
「デザインへのまなざしー美術という場所から」稲塚展子
「瀧口修造とコラボレーションーミロ、デュシャンと」野田尚稔
「ある疑問符ー瀧口修造の『造形的実験』」光田由里
「透明な部屋ー瀧口修造の「オブジェの店』を開く構想の余白に」土渕信彦
「慶応義塾大学アート・センター 瀧口修造アーカイヴから」笠井裕之
「西落合の書斎からの漂着物ー多摩美術大学図書館・瀧口修造文庫」恩蔵昇
「 謎を残したままの、夢の漂流物」杉野秀樹
「瀧口修造という場ーその存在が意味するところ」杉山悦子
「瀧口修造略年譜」編:野田尚稔・ 杉山悦子
「瀧口修造クロニクルー写真資料による」編: 野田尚稔
「瀧口修造による『作家の横顔』」編:土渕信彦
「出品作家略歴」
「『瀧口修造・夢の漂流物』参考文献」 編:土渕信彦
「アクロスティック詩とリバティ・パスポート」編:土渕信彦
「タケミヤ画廊で開催された展覧会の記録」
|